コラム

2006.2.10

愛される住宅会社になるために

建物の寿命は、今まで、平均して27年程度と言われてきましたが、現在の建物は、とても性能がよく、寿命も随分長くなったと思われます。
基礎コンクリート、外壁、窓サッシ、コーキング、通気工法、水切り、屋根材などなど、自然の天候から守る外回りの資材の性能や工法が、広く普及し、格段に良くなったこと、そして、構造においては、耐震金具が普及し建築基準として取り付けられたことで、日本全国、均一な性能住宅が、建てられていると思います。

最近話題の耐震というと、日本の木造住宅では、やはり、木組み、伝統工法が、良いと思いますが、技術的な問題で、品質のばらつきが出てしまうかもしれません。建築には、様々な理論があり、考え方があり、どれが正解で、どれがダメかということになれば、むずかしくなり、結論が出ませんが、ただ、住宅というものは、そこに住む人、住んだ人が、良いか悪いかを決めるものだと思います。

先日、全面リフォームした住宅も築38年ということでしたが、土台の腐りもなく、一部構造材の取替補強と接続金具を取り付け、そして、壁面を増やし、外壁の下地にすべて耐震パネルを張ることで、住宅の延命治療を行ないました。
お客様は、工事中(手術中)を確認してもらい、そして、完成後には、心から感動していただきました。しかし、人間と同じで、手術(リフォーム)をした後は、定期健診(点検)を行い、常にその経過を慎重に調べ(診察)なければなりません。
それを行なってこそ、本当にお客様に愛される、本物の住宅会社(病院)になります。住宅会社の名医になりましょう。

by 村上直樹