コラム

2008.3.16

ドイツに行ってきました

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ドイツに向かう途中、ツンドラ地帯の上空を飛行機から

すっかり、秋田も春めいてきました。愛犬ジローとの朝の散歩も、天気がいいと防寒着なしでも良いくらい暖かくなってきました。いよいよ、秋田の長い冬を終え、リフォームや新築の工事が、本格的に始動する時期になりました。
先々週は、約八日間、ヨーロッパ、ドイツの研究所や製材所、そして、最新の住宅の視察研修に行ってきました。時差が、8時間で、飛行時間は、片道12時間ととても長く、とても疲れました。
ドイツに向かう飛行機の機内通路をゆっくり散歩する人を多く見かけましたが、それは、体の血流が悪くならないようにすることだと、後で知りました。実際、帰りの飛行機で、トイレの中で貧血で倒れた方が、一人いらっしゃいましたので、びっくりしました。
というわけで、帰ってきてから、やはり、1週間ほど体調がすぐれずにいましたが、ここに来て、春らしい天気とともに やっと元気が出てきました。ドイツの研修の成果を出すべく、これから、もっともっと、頑張ってまいりたいと思います。
今回視察したドイツの住宅は、断熱と換気システムにこだわり、自然との共生を考えた、最新の超省エネルギー住宅の研究機関や実際に住んでいる住宅です。
ドイツの住宅の違う所は、断熱性能にあります。たとえば、日本の住宅の断熱材は、一般的に内断熱ですと壁の中に10センチほどしか充填しませんし、外断熱ですと5センチほどしか貼り付けしませんが、ドイツでは、なんと、40センチも断熱材を壁に充填します。壁の厚さが、日本の約4倍になります。
また、窓サッシは、トリプルガラスといって3枚ガラスの断熱サッシを取り付け、屋根には、屋上緑化といって、土と草を敷き詰めていました。そして、夏の日差しを遮るために室内にブランドなどを設けるのではなく、窓の外に可動式の木製のルーバーを取り付けていました。
日本でも、ドイツのように進んでいる住宅会社や設計事務所もありますが、多くは、断熱材は、考えるが、省エネまでは、あまり考えないところが、多いのではないでしょうか?
省エネとは、我慢することではなく、工夫することで、効果が生まれます。その一番が、断熱性能を高めることで、化石燃料をできるだけ使わない生活ができますし、換気システムや省エネな家電製品を使うことで、その効果は、将来の人類に貢献することになると思います。
そして、もっと、大事なことは、日本人一人一人が、壊れたら捨てるのではなく、物を大事にして使いまわしたり、地球や地域を考えた生活やメンテナンスをすることで、ヨーロッパのようなゆっくりと落ち着いた、心のゆとりのある暮らしが、できると思います。
ドイツの夕食です。毎日、パンとソーセージとチーズとビールでした。
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by 村上直樹