コラム

2006.6.24

木造建築設計の勉強と考え方

今日は、東京で、木造建築学校の授業を受けてきました。といっても、本格的な大学や専門学校ではなく、木造建築では、日本屈指の建築家の先生とその御弟子さんが、行なうもので、生徒は、設計事務所、住宅会社、工務店、商社、などなど、若い方からご年配まで、年齢も職業も様々な方々が、全国から集まって勉強しています。
一般に建築設計といっても、様々な建築がありますが、木造というと、どうしても大工さん主体になってしまいますので、設計するものとしては、本格的な木造建築を勉強するところが、あまりありません。しかし、この学校の先生は、木造建築に関しては、素晴らしい実績と作品と考え方を持っておられますし、ご高齢でもありますので、これは、チャンスと思い、1年間という期間ですが、受講することとしました。
私が、この先生の学校の授業を受けようと思ったのは、自然素材と国産の木を使い、本物のいい家をお金持ちだけでなく、たくさんの人に建てて欲しいと思っていることでした。しかし、その実現ためには、先生からたくさんの人にその設計手法、考え方を教えなければなりません。ですから、ここでは、6年前から、一般公募をして、自社の設計事務所で、教えておられるようでした。
しかし、かと言って、その学校は、ただの受けるだけ聞くだけのセミナーではありません。学校と名前が付くぐらいですので、宿題を出さない者は、二度と出席できませんし、その宿題に対する、先生自らの添削も厳しいものがあり、成績の悪い生徒には、ものすごい文章で叱咤しますし、すべて点数をつけて、返却されます。
講義のなかで、先生の言う「ローコスト」とは、価格の安い部材を使うということではないということでした。つまり、安い木材を闇雲に大量に使うのではなく、いい材料を使い、無駄をなくし、キチンと計算された上で、できるだけ木材の量を少なくして、内装も外装も木材の美しい肌を見せた、美しい家を作りましょうということでした。
「木の国」日本は、やはり、木造の美しい家が、建ち並ぶ町並みが、似合います。世界に誇る木造建築の国で、この住宅の仕事ができることを誇りに思い、お客様のため社員のため、がんばってまいりたいと思います。

by 村上直樹