コラム

2006.2.20

地震国日本の耐震補強

今日は、ポカポカとした天気となり、昨日からは、白鳥が、群れをなして飛んで行く姿を見かけました。ということは、いよいよ、春が近づいてきたことを知らせてくれたことになります。しかし、秋田市内は、どこもかしこも、今回の大雪による残雪で、まだまだ、除雪しなければならないところもあります。雪に埋もれた草花が、早く顔を出して欲しいです。

最近、注目を浴びている「耐震」は、木造住宅では、昨年、建築業の許可をもたない「悪徳リフォーム業者」のターゲットになり、お年寄りなどに被害がありました。しかし、「耐震リフォーム」は、地震国日本では、とても重要で、1981年に新耐震設計法が、定められる以前の住宅には、必要だと思います。

木造住宅の寿命は、25年から30年というのは、根拠のない俗説で、耐震補強をすることで、十分にもつのに築30年程度で建替える人が、多いといわれてます。そのために、十分な知識と伝統工法と新しい工法、耐震金具などを駆使して、「耐震補強」を行い、住み継ぐことは、建替えの際に出る多量の廃材やゴミで、地球環境に悪い影響を与えないことになります。
ドイツやヨーロッパなどの建物を見ると、古さと新しいデザインが、融合しているように見えます。また、物を大事に使い、古いものに価値を見出しながら、地球環境、自然環境、生活環境を守るために考えられた資材や素材を使っていくことは、まさに先進国のお手本ではないかと思います。
その昔、日本は、欧米人から「家が、木と土と紙でできている」と言われ、驚かれたといいます。しかし、それは、高温多湿の日本の風土では、最適な素材でした。また、その素材をつかい、繊細な日本人の「美」に対する感性は、世界の中でもトップクラスだと思います。
その日本の美しさを伝統しながら、地震に強い家をつくっていきたいと思いました。

by 村上直樹