コラム

2008.5.16

和を感じる住いと街並み

「和風」というと、日本らしいという雰囲気を言いますが、その表現として、昔から、日本庭園、瓦、格子戸などがあり、室内では、障子、畳、スダレ、屏風などがあります。伝統的な工法をつかい、高い技術力で住宅を建てると、やはり、そこには、格式高い雰囲気が、生まれ、素晴らしいですが、費用もとても高くつくようです。
よく、海外の写真を見ると、建物色が、統一されて、屋根の色や外壁の色で、街並みが、きれいに見えますが、そんに立派な建物が、建っているわけではありません。むしろ、質素な住宅ですが、とても素敵に見えます。それは、その建物が、その国や地域の自然や環境にマッチしているからだと思います。
日本の住宅であれば、日本らしさを少しだけ、外観にあしらい、その地方に合った素材や工法で、作り上げることで、その街並みが、少しだけ、統一され、キレイに見えるのではないでしょうか。耐久性のある無機質なものにこだわってしまうと、本来の「古くて趣のあるもの」は、何もなくなってしまうような感じがします。古いもの、使い古したもの、思い出があるもの、時を感じるものを住宅に残したり、取り入れたいと思います。
■ドイツの写真です。df2
大きな木を切り倒さず、その中に、道路を作っています。スゴイ!df3
大きな木が、デザインの街に似合います。df5
路面電車の線路や建物も大きな木をよけているように見えます。df6
古い建物を残し、そこに新しい建物をマッチさせています。かっこいいです。

by 村上直樹